「答えのない世界を生きる」という本

世界から答えが消え去った。「答えのない世界」とは近代のことである。

臓器移植・人工授精・代理母出産・人工子宮・遺伝子治療・人工多能性幹細胞(iPS細胞)など、生物科学や医学の発展と共に、過去には不可能だった、あるいは想像さえされなかった技術を人類は手に入れようとしている。それらは近代精神が成し遂げた偉業だろう。しかし、神は存在せず、善悪は自分たちが決めるのだと悟った人間はパンドラの箱を開けてしまった。
生命倫理の分野だけでなく、同性結婚・性別適合手術・近親相姦などの是非を判断する上で、近代以前であれば、聖書などの経典に依拠すれば済んだ。あるいはその解釈だけで事足りた。
だが、〈正しさ〉を定める源泉は、もはや失われた。どんなに考え抜いても、人間が決める以上、その先に待つのが〈正しい世界〉である保証はない。無根拠から人間は出発するしかない。どうするのか。これが本書の問いである・・・・・・・・・・

ところが不思議な偶然がいくつも重なり、想像しなかった歩みを辿っていった。ほんの小さな偶然が人の一生を左右する現実に幾度も驚かされてきた。そんな軌跡を綴りながら、異文化の中で私が考えたり感じたことを語ろう。

外国生活にはどんな意義があるのだろうか。自分の生まれ育った土地を離れ、異なる世界観を持つ人々と一緒に暮らすことで何が得られるのか。逆に何を失うのか。あるいはそのような損得勘定で考えること自体がまちがいではないか。

海外に住むということは日本の常識から距離を置けるチャンス

学生の頃は不良の劣等生。小市民と権威の象徴である先生という人種が嫌いだった小坂井敏晶さん。夢中だった陸上ホッケーを続けるために、浪人して早稲田大学に入学するが、スポーツで身を立てられぬ現実に直面し、大学に通う目的を失う。中退後はバックパッカーで海外へ旅に出る。世界の空気を存分に吸ったが日本に帰ろうとは思わず、学費が安いという理由でフランスに渡る。カーン大学で歴史を専攻後、滞在3年目にパリ社会科学高等研究院に入学。ここで自分が取り組むべきテーマ「日本人が 西洋人に対しなぜ劣等感を抱くか」を見い出し、以後研究に没頭する日々・・・・・・・・・・

異国人であることは、日本人として自身が抱え込む「常識」から距離を置けるチャンスでもある。
そんな豊かさを再認識し、いつしか祖国に戻ろうという気持ちは消えていた。
「誰だって社会で評価される流れの方へ行きたくなる。でも私の場合、そちらに行かなかったおかげで自由になれたこともあった。そのきっかけは日本を離れたことにあったのです」

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